底冷えがする。窓の結露が止まらない。こんなトラブルの原因と、【Air断】が回避するメカニズムを解説します。
冬の外気と断熱材
冬季、外気温度が冷えると、屋根・壁が冷やされます。
どれだけ断熱材の厚みを増しても、高性能断熱材を使用しても、家中をすっぽりと包み込む冷気のパワーは絶大。例えば、家が外気の影響を受ける範囲で家を描くと、こんな縮尺の絵ができます。

この縮尺で100ミリ断熱材は、ペラペラです。200ミリ断熱材でもペラペラ。
こんな、ほとんど見えないような断熱材に包まれた家を、0℃の空気がすっぽりと包み込むわけです。
あっという間に、屋根材・壁材・そして断熱材も冷やされ、家内部に冷たさが伝わります。
家内部の天井・壁が冷やされると、そこに接触する空気が冷やされます。冷やされた空気は重くなり、沈み込んで、床面に沈殿。これが、底冷えの主たる原因。
この段階でエアコン暖房を入れると、暖気が床面めがけて吹き出します。エアコン暖房の温度は、MAX50℃から60℃。高温の暖気が、床面めがけて吹き出しますが、床面に待ち受ける冷気は、この暖気を跳ね返すそうです。暖気と冷気は反発する。混ざり合わないことが原因。

これは、梅雨前線と似ています。梅雨前線は、暖かい空気と冷たい空気がぶつかりあう境界線。混ざり合わず、押し引きを続け、長期間停滞。この間、境界面では結露が発生し、長雨が発生します。
家でも、同様の押し引きが起きるとされています。冷たい空気と暖かい空気が混ざり合うことなく、二分して停滞。床面に沈殿した冷気は床面をキンキンに冷やし、壁の冷気はサッシやガラスの温度を下げて、結露を誘発します。
さらに、冷気に押し戻された暖気は、エアコンに舞い戻り、同じ場所をループ。家中に広がることなく、同じ場所をループすることで、他のエリアを温めることができず、家の中で、外気同等の冷たい場所と暖かい場所に二分され、ヒートショックが発生。

これらを回避するために、床暖房や高性能サッシ、ガラスが開発されました。しかし、床暖房はイニシャルコスト・ランニングコスト、ボイラータイプの場合、点検や交換費用も高額です。そして、高性能サッシやガラスも高額。
さらに、高性能サッシ・ガラスを使用して、結露発生を押さえ込んでも、それ以外の結露リスクが下がるわけではありません。天井や壁、そして最も怖い、壁内部の結露を抑えなくては、結露対策とは言えないと思います。

エア断住宅の場合
しかし【Air断】の場合、床暖房や高性能サッシ・高性能ガラスを使わずに、対流だけで底冷えや結露を回避します。そのメカニズムを解説します。
冬季、外気温度が下がると、屋根壁が冷やされ、冷えた屋根壁に接触した空気が冷やされて、床に溜まり始めます。この時点で暖房を入れると同時に【Air断】も動き始めます。
動き始めた【Air断】は、壁のファンが壁側の空気を外部ではなく通気層に排出します。壁側の冷たい空気は、床にたまった空気と連動してるので、同時に床に溜まった空気も、通気層へと送られます。通気層に送られた空気は、特殊設計されたサイディング下部より床下へと送られ、家中央に設けられた通気壁から、1階天井懐に吸い上げられ、エアコン上部の吸気口から室内に入り込みます。この一連の流れで、壁に接触して冷えた空気、そして床に沈殿した冷たい空気を、根こそぎ吸い出します。
冷気を吸い出した床面には、エアコンの暖気が直接吹き付けられ、床面が温まります。さらに、壁に接触して冷えた空気は、壁側のファンが連続的に吸い出します。そのため、暖気が家中に広がり、サッシやガラスの温度も上昇します。

こちらが外気-5℃。極寒、北海道の窓ガラスの温度です。外は-5℃なのに、窓ガラスは20℃。

これが、【Air断】北海道モデルハウスで、過去一度も結露していない理由です。

こちらは【Air断】大阪モデルハウスの窓ガラスの温度です。北海道同様20℃。
【Air断】モデルハウスの中では、最も湿度が高いエリアに建設された【Air断】大阪モデルハウスですが、それでも1度も結露していません。結露しにくいサッシやガラスを使用するのではなく、「結露しにくい家」にすることで結露を抑制する。冷たい冷気を吸い出して、暖気が家全体に広がるようにするのが【Air断】です。
さらに、この換気が、室内で発生するホコリや臭いも排出。芳香剤など不要で、玄関すら臭わない。そんなクリーンな環境を作り出します。
お伝えした内容がすべて正しいとは言えませんが、これまでの実験実証データ、そしてお客様からの声を参考にする限り、間違えてはいないと判断しています。
これから家を建てる人のお役に立てれば幸いです。
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