暑くてたまらない!洋館の夏対策

暑い洋館 なんとかならないか?

沖縄にも情報を共有している工務店仲間が居て、そのメンバーから「沖縄ってめちゃ暑いんですよ!」と連絡がありました。

そりゃそうだと思いますよね!日本は細長くて、北は北海道から南は沖縄まで、一番南に位置する場所ですから、暑くて当然と思ってましたが、「イヤイヤ、それだけじゃないんです。とにかく暑いんです!!」という話です。詳しくお話を聞いてみました。

沖縄の住宅

沖縄の家では、写真にあるような鉄筋コンクリートの箱のような家が、圧倒的に多いそうです。
専門用語で【RC】と言いますが、鉄筋コンクリートの家ですね。だから、四角い家が多いです。本州のように、斜めの屋根がなくて、陸屋根(ろくやね)という平らな屋根。これもコンクリート住宅に多い特徴のひとつです。

RC(コンクリート)住宅
RC(鉄筋コンクリート)の家が多い

RCと木造の違い

さて、このコンクリート住宅と木造住宅を、ちょっと比較してみましょう。
コンクリートの建物っていうのは、耐用年数が、木造の24年と比べて60年もあるように、耐用年数が長いというのも特徴です。
壁全体をコンクリートで作ってますので、隙間が非常に少ない。出入り口とか窓とかの周りを、きっちり丁寧な工事さえすれば、隙間が少ないというのも特徴です。
コンクリート自体が蓄熱するという役目を果たしてます。これは材料の特徴です。木造は、木自体も多少は蓄熱しますけども、蓄熱する力はあまりないです。

コンクリート住宅と木造住宅比較
RCと木造住宅の比較

熱帯夜になりやすい

その鉄筋コンクリートが、「夏は暑くって、もうエアコン代が半端じゃないです!」という話なんですね。朝、お日様が上がると日射が始まります。夜になると、太陽が沈むと、太陽からの熱はなくなる訳ですね。日射は無くなるわけです。
木造住宅の場合は、隙間もあるし、蓄熱ということがありませんので、部屋の中に籠った、あるいは壁の中に籠った熱が、どんどん出て行ってしまいます。しかしコンクリート住宅は、鉄筋コンクリート自体が蓄熱体として、そこに熱がいつも残ってますので、太陽が落ちた夜になっても、じわじわとコンクリートからの熱が部屋の中に回ってきます。それゆえ、夜になっても涼しくならない。熱いまま。コンクリ―ト住宅っていうのは、熱帯夜が多いというのも特徴なんですね。

熱帯夜
辛い熱帯夜になりがち

この洋館の建物っていうのは全国あちこちにあります。しかし同じように、沖縄だけじゃなく各地にある洋館の、この鉄筋コンクリートの建物は、屋根が平らのまま。すなわち小屋裏がない状態でもあるし、コンクリート自体が蓄熱するという性格があるので、全国どこでも、夏は暑い。冬は暖かいんだけど、夏はどうしても暑くて、熱帯夜になりやすい、というのが特徴です。
このような建物は、住宅だけじゃなく診療所だとか店舗にも多く見られます。

「あー困ったな。壊すわけにもいかないし…なんか対策ないのかな?」というのを、沖縄の工務店さんと打ち合わせしておりました。

3つのリノベ対策

①遮熱塗料

一つはよくある【遮熱塗料】ですね。
アメリカのNASAで開発された遮熱塗料がよく効くという話も聞きまして、私も実験したんですけども、遮熱の塗料と白いペンキによる差が、実はあんまりなかったんです。私の体験ではあまり温度差は感じられなかったので、安い白いペンキを、屋根とか外壁に塗ることで日射を防ぐ・跳ね返すという効果があります。対策の一つとしては、「建物の屋根・外壁に白いペンキを塗る」ということも、一つの方法です。

遮熱塗料の白ペンキ
白ペンキが遮熱塗料に

②屋根の上に屋根

もう一つが、コンクリートの「陸屋根」と言うんですけど、平らな屋根で小屋裏が無いもんですから、建物に日傘を挿すようなイメージで、屋根の上にもう一つ屋根を作る。小屋裏をわざと作る、という方法もあります。これは少しお金かかりますけど、あまり大げさなものじゃなくていいんですが、そこに日射を跳ね返す方法です。

屋根に屋根
屋根に日傘を挿すように

③エア断リノベーション

さらにもう一つあるのが、いつも提唱してます、【エア断リノベ】をコンクリートにもできないか研究しておりまして、今度沖縄で実際にやるわけなんですが、【エア断】という方法でリノベーションをする。
これは、建物の外側に通気層を作って、室内の適温になっている空気を外部に逃がすだけじゃなく、エアカーテンで日射を防ぐ。これが断熱材の強力な代わりになっちゃう。
この方法もあります。これは3つ目の方法です。

エア断リノベ
エアカーテンが暑さをシャットアウト

沖縄でエア断リノベ始動!

さて、沖縄の会員さんが喜んで、「じゃあ私の自宅でやりましょう!」という話になりました。いよいよ【エア断リノベ】を沖縄で実施することになりました。その結果については、また皆さんにお伝えしたいと思うんですが、もしRCの建物、洋館の建物があって暑くて困るとおっしゃる場合は、一度ご相談してみてください。私たちは全国の工務店ネットワークを作ってまして、地域地域に応じた、いろんな悩みをどんな方法で解決するか、ということを探りながら、実施しております。
遠慮なく、私どもの【ニルバクラブ】に連絡ください。
お電話でも、メールいただいても、FAXでも結構です。ご連絡をお待ちしております。

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今日は暑くてたまらない洋館の対策をどうしようか、というお話でした。最後までありがとうございました。

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