床下の熱も有効利用するAir断住宅

床下の熱も利用するAir断住宅 そうなのかエア断

「なぜ床下に熱があるんですか?」
とのお問い合わせがありました。

地下の熱は活用できない?

ご説明します。
地面の下5m付近には、恒温層と呼ばれる、年間を通して温度が一定の、蓄熱温度層が存在していると言われています。
そこで、地盤面の地下5mに温度センサーを埋め込んで、24時間365日、計測してみました。その結果がこちらです。

真冬の地下温度
冬の地下温度
夏の地下温度

確かに、真冬でも真夏でも、20℃前後の、常に一定した温度が蓄えられていました。地上に近づくにつれ、その温度は地表温度の影響を受けるようになります。

その熱を活用できれば…と思いますよね。しかし、地上に移動する間に温度が失われてしまいます。
つまり、活用は不可能ということになります。
かつて、道路や駐車場の融雪に使えないか?など、様々な取り組みがされたようですが、どれも失敗に終わったということです。

地下熱を活かす方法

ところが、住宅を建てた部分の地下は状況が違うということが判明したのです。地盤面の下5mに存在している蓄熱温度層が、家の建っている場所だけ上昇していることが、計測から分かりました。

どうやら家が断熱材の役割を果たし、蓄熱温度層そのものが地下5mから地上に向け、上昇しているようなのです。家の中央部分の床下には、夏季は25.6℃、冬場は13.4℃の熱源が蓄えられていることが確かめられました。

もちろん、地域差があります。
エア断北海道モデルハウスの、床下中央部分の基礎から1.5m下に埋め込んだ温度センサーの値です。
2023年1月25日。外気温度はマイナス18℃まで下がりました。しかし、センサーによれば5.6℃の熱があります。外気との温度差は、23.6℃にもなります。

北海道の地下温度
北海道の冬でさえ地下は暖かい

こちらは、エア断東京モデルハウスの地下温度センサー値。
同じく2023年1月25日、外気がマイナス2.5℃まで下がった時、地下では16.1℃の熱が存在していました。外気との温度差は18.6℃です。
2022年8月9日。外気が45℃まで上昇した酷暑日。地下には21.8℃のヒンヤリした熱が存在。外気との温度差は23.2℃です。

東京の地下温度冬
冬でも地下には16.2℃の熱がある
東京の地下温度夏
夏でも地下は21.8℃の涼しさ

この、夏涼しく冬暖かい熱が、住宅が建築された部分の地下に、確かにあるのを確認できました。
この熱量は膨大です。
エア断住宅が、どれだけ真夏に熱い空気を、真冬に冷たい空気を床下に送り込もうとも、1.5m下の温度は、変化することはありませんでした。

基礎断熱はいらない

このことから、
・基礎断熱は不要
・床下に蓄積された熱源を有効活用すべきである
と私たちは判断しています。

床下に熱がある理由、お判りいただけたでしょうか? 少しでもお役に立てれば幸いです。

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