安心して住み続けるリノベーション⑥耐震・制震・免震どれがいいの?

耐震・制震・免震どれがいいの? 耐震リノベーション

今回のテーマは、制震と免震、そして耐震。よく聞く言葉ですね。よく聞くんだけど、一体どれがいいの??

耐震とは?

まず初めに、耐震というのは、地震の揺れる力に耐えるために、強い硬い建物で、地震に崩れないように、強くするのが耐震です。

耐震とは?
建物自体を強くする

自動車で申し上げますと、フレームと言われる構造体、それから、それ全体を囲むモノコックボディ。ボディそのものを強くするのが耐震です。

耐震を車に例えると?
車体そのものを強く

制震とは?

では、制震って何だろう?
制震っていうのは、地面が揺れる、その力を削ぐこと。小さくすること。強い躯体を作った耐震建物を
その揺れを小さくして、元に戻すというやり方、そういう考え方が制震です。

制震とは?
地震の揺れを小さくする

普通は、金属でバネのようになっていたり、そのバネの中に油が入っていたりして元へ戻すような働きをするのが制震です。ゴム製の製品もあります。それから、粘着テープのようなもので対応している商品もあります。揺れを小さくする、元へ戻そう、という考え方。

一般的な制振装置
一般的にダンパーと呼ばれる制震装置の例

たくさんありますね、制震装置は…中には、ウーン、果たしてどんだけ効くんだろうな?どうも、原理原則から外れているんじゃないかな、と思えるような制震装置もあります。それだけ正しい選択が必要なわけで、通常は、写真にあるように、斜めに金属製をつけることが多いです。
車で言いますと、制震というのは、ショックアブソーバーみたいな形ですね。ガタガタ道路を走る時に、その揺れを運転手・同乗者にあまり感じさせないようにショックを吸収する、こんなものを付けるのが制震装置だと思っていただいたらいいかな、と思います。

ショックアブソーバー

免震とは?

さて、これもよく聞く免震。どんなもんだろう??
これはもっと大掛かりで、地震を、建物に影響を全くと言っていいほど及ぼさないように考えているのが免震という考え方です。

③免震とは?
地震の影響を受けない建物を目指す
ビルの免震装置
免震装置の例

写真にありますように、ビルに多く使われるケースでして、地面と基礎との間に地震力を躯体に及ぼさないように免震と言われる装置を作ります。ステンレスで作って、その間にゴム製が多いと思いますけど、これをつけることで、下の揺れを吸収してしまって上に伝えないっていうのが免震装置です。

免震装置の構造
地面からの揺れを建物に伝えない構造

これは、新築の時ならできやすいんですがリノベーションではちょっと難しい。
一旦、建物を持ち上げて基礎と土台の間にこの免震装置を入れてやる。メーカーさんによっては、空気の力で免震するというやり方をとってらっしゃるところもありますが、それも同じく大がかりな工事になります。

中古住宅の免震工事
中古住宅の免震工事は大がかり!

車で言いますと、誤解を恐れずに申し上げますと、ボディとタイヤとのところに、ショックアブソーバー、バネ状の、板バネって言ったらいいかな、それを重ね合わせたようなものが免震装置に近いと思います。
これは今申し上げたようにリノベーションにはちょっと向かないかな、と思っております。

免震を車に例えると?
板バネ(リーフスプリング)が免震と言えましょう

最適な地震対策

耐震・制震・免震を考えながら、地震に強いリノベーションを考えるとき、結論としては、まず壁や床を補強して強い構造にするということからスタートしますので、その時に、どんな壁の材料が補強するためにいいのか?その中でも、粘り強いのは何だろう?それを、賢く配置。
そして、そのつけた壁や床を補強するときに、釘やビス、ボルトなどで補強していくわけですが、どんな金物がいいのか?
築30年40年の家は、弱い場合が多いのでどのように基礎補強したらいいのか?それもなるべくお金かからなくて、理想的な基礎は何だろう?と検討します。
それら合わせて、構造計算で確かめてみる、ということが、まず1つの仕事。
これは、家を強くする、繰り返す地震にも強くなる耐震等級3がこれで確保できるかどうか、というチェックをします。そしてその次に、さらに制震装置の設置を合わせて検討していきます。

安心して住み続けるリノベーションの柱
地震に強い家=安心

耐震等級3。地震に強い家づくり。
安心して住み続けられるリノベーションのひとつの柱でございます。

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